注目が集まるバイオ医薬品について

【バイオ医薬品とは】

最近話題の「バイオ医薬品」とは、どんな医薬品なのでしょうか。今回は、バイオ医薬品についてご紹介します。まずバイオ医薬品とは、遺伝子組み換え技術や細胞培養技術を用いて製造されたタンパク質を有効成分とする医薬品のことを意味しています。また、抗体医薬品もしくは生物学的製剤もバイオ医薬品と呼ばれています。これらの医薬品の特徴は、端的に説明しますと、人体の免疫反応を利用して作られた医薬品である、ということです。この免疫反応とは、「抗原抗体反応」のことを意味しています。では、抗原抗体反応(≒免疫反応)とは、どんな反応なのでしょうか。抗原抗体反応とは、抗原と抗体との間に起こる反応のことですが、人間の身体には、体内に入ってきた異物(ウイルスや病原菌等)を排除する物質があり、この異物(抗原)と戦う物質、これを抗体と呼んでいます。異物はすなわち、ここでいう、抗原です。人間は、一度かかった病気(ある特定の感染症等)やウイルスにはかかりくい、と言われています。これは、抗原抗体反応が体内で機能しているからです。この抗原抗体反応を利用して作られたバイオ医薬品は、がんや自己免疫疾患などに関連する分子と特異的に結合するため、アンメット・メディカルニーズを満たしやすく、その為バイオ医薬品の開発が急速に進んでいます。有名なバイオ医薬品である生物学的製剤には、インフリキシマブ(製品名:レミケード)やアダリムマブ(製品名:ヒューミラ)があります。これらの医薬品は、国内や海外でとても売れている医薬品です。

 

【バイオ医薬品は専門性が高い】

生物学的製剤は、抗がん剤の分子標的薬のようにある特定の細胞等に特異的に作用し効果を示すため、他の部位に対し作用しにくく、高い効果が得られやすいと言われています。しかし、いくら特異的に作用するといっても、人体や標的部位以外に対して全く副作用がないわけではありません。生物学的製剤の代表的な副作用に、感染症やアレルギー反応があります。生物学的製剤は、人体の免疫機能に作用する医薬品のため、時には免疫の働きを弱め、感染症にかかりやすくなるケースもあります。また、肺炎や結核などの感染症を起こす危険性もあります。そのため、免疫機能の低下を意識した対策も予め必要です。さらに、薬が合わない場合は、アレルギー反応や皮膚障害が起こるケースもあり、副作用マネジメントも欠かせません。投与前には、感染症にかかっていないか、皮膚に異常がないか、血液検査や画像検査は問題ないか、総合的に判断し、投与します。そのため、生物学的製剤は、扱いがやや難しく、専門性が高いと言われています。生物学的製剤を扱うMRも、以上の点を踏まえたMR活動が必要です。

 

【バイオ医薬品担当MRは重宝される】

現在、バイオ製剤を担当しているMRは決して多くはありません。自己免疫疾患である関節リウマチの薬が中心であり、その他の領域では、薬として生物学的製剤が使われるケースは、決して多くはない状況です。今後、呼吸器領域でいくつか発売が予定されているバイオ医薬品がありますが、他領域においても、バイオ医薬品の研究開発が着々と進んでいます。生物学的製剤は、主に自己免疫疾患に使用しますが、自己免疫疾患といっても、関節リウマチ以外にも数多くあり、自己免疫疾患は、がんと同じく、アンメット・メディカルニーズが高い領域の1つと言えるでしょう。そのため、今後の将来性も高く、MRとして一度は生物学的製剤のようなバイオ医薬品を扱う機会があると、よりMRとしての幅や専門性が広がるかもしれません。