オンコロジーMRに必須の副作用マネジメントについて

【オンコロジーMRと副作用マネジメント】

医薬品には効果だけでなく、副作用が存在します。副作用のない医薬品は存在せず、医薬品の適正使用を推進し、効果を実感して頂くには、副作用管理が欠かせません。そこで、重要になって来ることが、副作用マネジメントです。どの領域の医薬品であっても副作用マネジメントは必要なのですが、特に、オンコロジー(抗がん剤)製品には、副作用マネジメントは必須とも言えます。その理由として、オンコロジー製品の副作用発現率の高さがあります。オンコロジーでは、ほとんどの製品で、かなりの高頻度で副作用が発現します。オンコロジー製品の中には副作用発現率90%以上の製品も多く、オンコロジー製品を使用するためには、どう副作用と向き合うかが必要となってきます。最近では、癌細胞を狙い撃ちし、他の細胞への影響を比較的少なくした分子標的薬の新薬発売が相次いでいますが、分子標的薬であっても、副作用の発現頻度は他の領域の薬剤と比べても、多い傾向があります。確かに化学療法治療薬と比べ、分子標的薬の方が比較的ですが副作用が少ない傾向が見られることもありますが、依然として、高い副作用発現率は、課題となっています。最近話題の免疫チェックポイント阻害薬(抗PD-1抗体等)であっても、副作用発現率は、他の領域の薬剤と比べても比較的高い傾向があります。したがって、抗がん剤を使用する以上、副作用は免れないと考えておいた方が良いでしょう。

オンコロジーMRにとって、いかに上手く副作用マネジメントを、医療従事者の方々に実施して頂くのかが、重要となってきます。

 

【どのように副作用マネジメントを行うか】

オンコロジー製品には、かなりの高頻度で副作用が発現する製品が多いというお話しを上記でしましたが、では、オンコロジー製品の副作用マネジメントはどのように行うのでしょうか。

まず初めに行うことは、通常、副作用の予防です。高い頻度で発現する副作用の多くは、事前に何かしらの対策を取ることで、予防できることも多いです。例えば、高頻度で下痢が発現する抗がん剤は、予め下痢止めを処方しておく、皮膚疾患の副作用が高頻度で発現する抗がん剤なら、皮膚疾患を予防改善できるような軟膏等を処方する、等、副作用ごとに、ある程度ですが、対処方法が確立されていることも多いです。したがって、事前の対処で予防できる副作用に関しては、事前の予防活動をすることで、副作用発現を防ぐ、もしくは最小限に抑えることもできます。

次に重要となって来ることが、臨床検査値のモニタリングです。一般的には、副作用発現には何かしらの検査値異常が見られることが多いです。もちろん、検査値異常なしに、急に、副作用が発現することもありますが、副作用発現に先立って、検査値異常が見られるケースが多いです。そこで重要なのが、検査値をモニタリングし、何かしらの検査値の変動が見られた場合、早い段階で適正な対処法を取ることです。と同時に、問診や診察等で、患者さんの状態変化を読み取ることです。通常、抗がん剤の多くは、副作用に対する早めの予防、対策をすることで、重篤な副作用発現が抑えられることも多いです。

そして、最後に、副作用が発現した時の対処法を正確に理解して頂き、発現した際、早急に適切な対処をして頂くことです。副作用が発現したけれど、どのように対処したら良いか、わからない、という状況ですと、対処までに時間を要し、患者さんの状態がさらに悪化する可能性があります。したがって、副作用が発現した際、どのような手順でどのような対応をすればよいのかを、きちんと医療従事者の方々に理解して頂き、副作用が発現した際、しかるべき対応を素早く取って頂けるような体制作りをして頂くことが必要です。

 

【副作用マネジメントは、オンコロジーMRの腕の見せ所】

上記でオンコロジー製品の副作用マネジメントについて記載しましたが、いかに上手く副作用マネジメントを医療従事者の方々に行って頂くかは、オンコロジーMRの腕の見せ所でもあります。オンコロジーMRの活動次第で、担当施設の副作用マネジメント方法が変わってくる可能性があります。したがって、まずはオンコロジーMR自身が自社製品の理解を深め、効果の訴求だけでなく、適正使用をして頂く上で、いかに上手く副作用マネジメントができるかを考え、担当施設に訴求する必要があります。オンコロジーMRは、他領域と比べ、比較的高いオンコロジー製品の副作用発現率に対し、どう向き合っていくか、どう対処するかが、オンコロジーMRにとって、とても重要な活動となってきます。副作用マネジメントは医療従事者の方々と一緒に向きっていく必要があり、副作用マネジメントが上手くできれば、自社製品のメリットも享受して頂きやすくなり、お互いwin-winの関係が築けるでしょう。